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2008/03/06

仕事で使っています「MacBook Air」

AirkeyboardそんなこんなでMacBook Airを会社で使い始めて、約3週間がたちました。思った通りに便利だった部分があったり、意外な落とし穴があったり、某社サポートデスクの無能さに目眩をおぼえたりの3週間でした。今回は「仕事で使うMacBook Air」の実態として、いろいろと便利さや不便さや落とし穴をご紹介しましょう。

「持ち運び」
私はノートPCをリュックに入れて毎日持ち歩いているのですが、Let's noteと重さは同じでも、薄いことで背負いやすくなりました。わずかな差ですが、過去に腰を痛めた私にとっては安心度が増しました。

でも液晶部分を触ってると少しへこむので、やはり無理な力はかけられそうにありません。Let's noteはアタッシュケースのような筐体なので持ち運びは安心だったのですが、MacBook Airでは持ち運び用のケースを二重にして保護しています。

そうそう、こんなケースを買いました。MacBook Air用のインナーケースといえば、マニラ封筒のAirMailがMacBook Air発表時は知られていましたが、今ググってみたところ、buzz-houseのフェルトケースの方が上位に並んでいます。7千円弱とけっこう高価ですが、ホームページに出ている写真だとギリギリそれに見合う完成度に見えます。で、実際に手元にきたのですが、それを見ると少しがっかりするかも。まぁ、縫製については丁寧に作られているので、これはこれでいいかと思います。他にこれぐらいに良い物はまだないので、それまでは高くてもこれがいいでしょう。

他に持ち運びで気付いたのは、買う前から気付いてはいたのですが、筐体がけっこう汚れます。MacBook Airは表も裏もきれいな金属色なわけですが、そこに手の油がつくとうっすらとシミのようになります。そんなわけで、メガネ拭きでちまちま磨いているのですが、人前でやると変人扱いされそうなので、こっそりやってます。(笑)

「使い勝手」
これまで使ってきたノートPCはすべて小さめな物ばかり選んできたので、キーボードも小さいのに慣れきっていました。MacBook Airはフルサイズのキーボードなので指が慣れるか心配だったのですが、あっさり慣れて、すでにLet's noteのキーボードは見ながらじゃないとうてなくなってしまっています。他にNECのA4ノートも持っているのですが、こちらは使い始めて3年以上もたつのに、いまだにキーボード上で指が迷うことが多いです。その点、MacBook Airのキーボード配置は思った以上に良かったです。少し固めな気がしますが。

キーボードは貼り付けた写真の通り、JIS配列ではなくUS配列のをAppleストアのカスタマイズで選択しています。MacのUSキーボードはコンパクトキーボードはAの横がControl、フルサイズキーボードはAの横がCaps lockという配列なのですが、MacBook Airはフルサイズキーボードと同じくAの横はCaps lockです。これを見た時には「使い道のないキー」になるかと思ったのですが、Mac標準のインプットメソッドである「ことえり」はCaps lockで全角/半角の切り替えができ、これがけっこう便利。WindowsのPCではESCキーのそばにある全角/半角キーが遠すぎて押しずらかったのですが、Aの横だとスパスパ切り替えられます。

ついでにControl-Kでカタカナ変換できるのはやはり便利。2000年ぐらいまではMacでVJE-βというインプットメソッドを使っており、それがControl-Kでカタカナ変換できたので、私の指に記憶された動きが復活してきています。

タッチパッドは、二本指のスクロールはもちろん超便利なのですが、意外に使っているのが二本指による拡大・縮小。PDFファイルをプレビューで見ている時に、拡大・縮小は使いまくっています。

もちろんiPhotoで写真の拡大・縮小も超便利。写真の整理や加工はもうiPhoto以外でやる気が起こらないほどです。

Word/Excel/PowerPointはVMware FusionによるWindows上ではなく、Office 2008 for Macを使っています。ひたすら使いまくったところ、Windowsで表示した時の差がほとんどなく、安心してMac上で編集できます。ただし、まだバグが多く、さっさとアップデートが出てほしいところです。3月中に出るという噂を心待ちにしているところです。

「安定性」
前に書いた時にOSがフリーズしちゃうなどの安定性問題を書きましたが、今のところ原因の可能性がもっとも高いのはNorton AntiVirusです。スキャンしていて80%ぐらいの確率でOS含めて全アプリケーションを道連れにフリーズしてくれます。

シマンテックに2週間以上も問合せをかけているのですが、Webでの問合せ窓口ページはバグっていて、そこに書き込んだ内容はけっこうな確率で入力した内容は文字化けになってサポートには内容を伝えることはできず、メールで送ればシマンテックのメールシステム(たぶん普通のメールではなくグループウェアのメール機能)は長い文章を送ると途中が歯抜けになって、やっぱり内容がサポートに伝わらないという、売り物だけではなくてシマンテック社内のシステムまでバグだらけという素敵なサポート体制です。ついでにサポートしてくれる人は日本語が不自由な方で、電話で話していても意思疎通が難しいというていたらく。そろそろ返金を要求したくなってきています。

VMware FusionによるWindows XPは安定して動いています。たしかにWindows動かして、他にThunderbirdやFirefoxを使っているとメモリは空きが150MBぐらいまで切迫するのですが、非使用メモリが400MBぐらいあるので、さらにWordやPowerPointをMac上で動かしても問題なく動きます。そんなことをするとメモリの空きは20MB程度になってしまいますけどね。(笑)

「仕事で使う上での落とし穴」
自分でも間抜けだと思った落とし穴がプリンタ。会社のプリンタはコピー機になっている富士ゼロックスの複合機なのですが、Mac用のドライバはPostscriptドライバしかありませんでした。大型のレーザプリンタはだいたいPostscriptエンジンを載せていると思っていたのですが、これがオプションで会社のコピー機にはPostscriptエンジンは載せていませんでした。そんなわけで、今のところMacから直接プリンタに印刷できなくて困っています。VMware FusionでのWindows XPからなら印刷できるので仕事ができないわけではないのですが、いちいちWindowsから印刷するのはめんどくさいので、WindowsにPostscript処理するサーバを準備しようとしています。

あと注意が必要なのが、「①②③」といった特殊文字。Macでも文字としては持っているのですが、Windows PCとはコードが異なり、「(日)(月)(火)」(←実際はそれぞれ一文字)とか別の文字が表示されてしまいます。これは1990年代前半のMacOSである漢字Talk7からあった問題ですが、MacOS Xではもう関係ないと思ってました。ThunderbirdやFirefoxはアプリケーションで置き換えているらしいのですが、他のアプリケーションではフォントによって何が表示されるか変わってきます。しかも表示は①②になっていても入力では(日)になってしまうなんていう不思議な動きをすることもあり、ちゃんと入力できているかをWindowsで確認しないと怖くてしょうがないという状態です。どのようになるかがMacOS X内でも統一されてないので、ある意味、昔より難しくなりました。

ついでに「~」もMacで使われている文字はWindowsとは少し違います。Windowsは「~」でMacは「〜」です。Macで見ると同じ字体なのですが、Windows上のブラウザで見ると形が違うのがわかります。Office for MacでもWindowsで使われている字体の方のコードに置き換えてくれないので、MacでWordファイル作ってWindowsのWordで見たら、字がなんかおかしいなんてこともあります。これについてはWindowsで通常使っている字体である「~」をことえりの辞書に登録し、変換で出てくるようにしました。Mac上で文字を見るとどちらも同じ形で判別つきませんが、Windowsで使っている方の字体には変換時に字の横に緑色の注意マークが出て「新JISで追加された文字が含まれています」という説明文が出てくるので、これで判別できます。

そしてプリンタ並みに大きな落とし穴だったのが、パスワード付きのZIPファイルを作るのがMacではとてもたいへんだったこと。無料のソフトでできないことぐらいは覚悟していましたが、パスワード付きZIPの機能を持つBetterZipといったアプリケーションでも、Windowsで展開するとファイル名が文字化けします。これはパスワードを付けることが悪いのではなく、Macのファイル名はUTF-8で表記され、Windowsのファイル名はSJISで表記されているという文字コードの差によって発生する問題です。Windowsで作られたZIPファイルをMacで展開する時には無料のStuffIt ExpanderでもSJISからUTF-8にしてくれるのでファイル名は化けないのですが、MacでZIPファイルを作る時にはファイル名をSJISにしてくれません。そのためにWindowsで展開するとファイル名が文字化けするのです。

いいツールはないかとずいぶん探しましたが、AppleScriptによるパスワード付きZIP作成という選択肢を選びました。処理速度が遅いので満足な結果ではないのですが、他に選択肢がないので仕方ありません。なんといってもメールでのファイルのやりとりのほとんどはセキュリティルールで決められたパスワード付きZIPで行っているので、いちいちWindowsで圧縮をかけるなんてめんどくさいことはできないのです。
(2009/02/16追記:パスワード付きZipを作れてWindowsでも文字化けしないZipツールとして、MacZip4Winというフリーウェアを紹介していただきました。1ヶ月ほど使ってみて、いくつもの日本語ファイル名をパスワード付き圧縮しましたが、どれもWindowsで文字化けなく展開することができます。それにAppleScriptによるパスワード付きZIP作成よりずっと速いです。ただし、複数ファイルをまとめて圧縮した場合、パスワード無し圧縮なら文字化けしないのですが、パスワード付き圧縮だと文字化けします。これはひとつのフォルダに複数ファイル入れても、フォルダ無しに複数ファイルをまとめて圧縮しても同様に文字化けします。しかたないので、単体ファイルの圧縮ではMacZip4Winを使用し、複数ファイルを圧縮しなければならない時にはAppleScriptによるパスワード付きZIP作成を使用しています。自分がZip圧縮を使うのは仕事相手に簡単な資料を送る程度で単体ファイルが多いので、複数ファイルの圧縮で問題があってもそれほど問題なくMacZip4Winを使えますし、他の圧縮ツールと同等の速さはとてもありがたいです。

「総括」
いろいろ書きましたが、以下さえ解決できればWindows PCよりずっと仕事しやすい環境が作れそうです。

  • Nortn AntiVirusのバグが直るか、返金してくれてウィルスバリアに乗り換えられる。
  • 会社で常時動いているWindowsサーバに、Postscriptデータを受け取って印刷してくれるプリンタサーバを用意できる。
  • Office for Macのバグが直る。

どれもけっこう致命的なので、これらが解決しないと、仕事でMacを使うのはとても人には薦められません。(^^;

(2009/02/16追記:このエントリーからもうすぐ1年ですが、ずいぶん状況が変わりました。

  • Norton AntiVirusは安定し、カーネルパニックはなくなりました。今では諸悪の根源だった「脆弱性保護」も有効にしたままにしています。「ディスクの自動スキャン」だけはTime Machineが動き出した時にTime Capsuleをマウントするたびに動き出してしまうので切っていますが、通常の使い方なら全部有効にしていて問題ないでしょう。
  • 会社のサーバにはPostscript変換のプリントサーバをセットアップしていませんが、VMware上のWinXPにプリントサーバを作り、そこ経由でプリントできるようにしました。Macから印刷する時にはVMwareでWinXPを立ち上げなくてはいけないのですが、私の仕事では印刷を行うことは少ないので、これで間に合わせています。もっともいずれは会社のサーバで自分のMac専用のプリントサーバを動かします。
  • Office 2007も安定しました。遅さも一部を除いて我慢できるようになりました。Excelで画像を多く貼り付けていると文字入力が遅すぎて我慢の限界を超えますけど。あと、Spacesを行ったり来たりしているとOfficeのウィンドウが別Spaceにワープしてしまうということが起こりますけど、落ちることはないので我慢しています。全体的には、なんとか使えるようになったという感触です。

会社のプリンタがMacでも普通に使えるという状況なら、VMwareかPallarelsによるWindows併用で仕事でも使えるという結論です。)

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コメント

ノートンはツンデレ
ポストスクリプトはメイド
マックオフィスはドジっ娘
 
そしてMacBookAirはロボ娘、と。
 
…なるほど、奥が深い……。

投稿: はだだ | 2008/03/06 08:18

何を言いたいのか、さっぱりわかりません。(笑)

それはともかく、検索キーワード「MacBook Air RX-7」でgoogleを検索したら、「MacBook Airを車にたとえるとRX-7」というのが出てきました。

ただコンセプトが似ているというだけではなく、買う人が購入をためらう理由も似ているというのがおもしろいところです。

私はどちらも乗り越えてしまいましたが…(^^;

投稿: にしヤン | 2008/03/06 18:10

windowsに持って行っても化けないzipファイルを作るソフトがございます。
http://japo.net/rana/2008/08/maczip4win.html

投稿: 通りすがり | 2009/01/02 13:30

良さげなソフトを教えていただき、ありがとうございます。
さっそく使ってみます。

投稿: にしヤン | 2009/01/04 23:20

文字化けしないZip暗号もできるツールとしてMacZip4Winを紹介していただき、それを1ヶ月ほど使ってみました。

仕事で使っている都合、いろんなファイル名のファイルに使っています。しかも全部日本語ファイル名。

暗号化しなければ問題ありませんし、暗号化してもファイルひとつなら問題ありません。ただし複数ファイルを暗号化すると文字化けします。

そのため、ファイルひとつの時にはMacZip4Winを使い、複数ファイルを暗号化圧縮しなければならない時だけ「AppleScriptによる文字化けしない圧縮ツール」を使っています。

投稿: にしヤン | 2009/02/16 00:36

楽しい記事ありがとうございます。
ただ、批判的な内容が多すぎて少しゲンナリしました。

全ての機能はトレードオフという関係で成立しています。
ですから、例えば、ある機能を付加すれば価格が上がる、他の点が使い勝手が悪くなるといったことは往々にしてあります。商品の多様性が増した今日では、様々な顧客に対応できる製品などほぼ存在しないと言って良いでしょう。ですから、この記事にあるような『粗探し』は建設的とは言えません。

こう言うと、『俺はクレームをつけて、改良に貢献してやってるんだ』という方がいますが、もちろん間違いです。なぜなら、たいていの作り手は、買い手よりも深くその商品に対して研究し、ターゲットとなる顧客の声を既に膨大に吸い上げ、改良に改良を重ねられた結果、出来上がっている可能性が高いからです。

私のこのコメントも、クレームの類に近いかもしれません。しかし、粗探しをされた人間の心情とはこういうものだということがお分かり頂けたかと思います。クレームを受け止め、対応するのは感情を持った人間。そのあたりを認識した上で、批評されることをおすすめします(というか、上から目線の批評やめたほうがいいんじゃない?そもそも商品売買なんて等価交換なんだから)。

投稿: claim | 2012/02/25 22:32

製品評価だと思って読むと、そう感じるかもしれません。

「仕事で使おうと考えているけど、やっていけるかどうか不安」な人が「便利さや不便さや落とし穴」を知ることで不安を払拭できたり、仕事に不便なところを事前に知ることで準備できたら役に立つかと思って書いています。

そのような視点で読んでいただいても不快感を感じるのでしたら、私の頭の中にあることがうまく文章にできていないということなので恥じ入るばかりです。

投稿: にしヤン | 2012/03/15 21:57

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